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老いは病(やまい)か ~老化防止はどこまで~

最終更新: 2019年8月11日



ある新聞に「生老病死を巡る問いかけ」と題して、生命倫理研究者の「老いは病か」という記事を読みました。難しい課題ですがご紹介します。(以下は私が記事を要約しました。)


「人生100年時代」といわれるようになった。だが、もちろん、誰もが100歳まで生きられるようになったわけではない。高度医療を総動員すれば、そうなる日も遠くないのではないか、というくらいの話だと受け止めるべきだろう。

事実、老化の生物学的プロセスを解明することから、老化の進行を抑える方法の研究も行われている。国内では、企業がスポンサーになって某国立大学で2017年から2019年にかけて健常ボランティアを対象に安全性試験が行われた老化抑制物質の開発研究がある。ただ、これは医薬品ではなくサプリメントとして販売されるもので、老化防止は健康法であって医療ではないということもできる。

医療は病を治すことを使命とする。では、老いは病だろうか。


氏は続けます。


確かに老化はさまざまな心身の不具合をもたらすが、老化自体は生物としての正常な加齢現象だ。それを抑えようとするのは、治療ではなくボディビルディングのように体を鍛えることと同じで、医療とはいえないのではないだろうか。

生命倫理では、高度な医療技術をどこまで進めてよいか判断する際に、治療か強化向上かという基準を用いて議論してきた。

しかし、実際には日本の再生医療のなかにはシワ伸ばしやシミ抜き、つまり皮膚の老化防止=若返りのための施術もある。不老長寿は人類の長年の夢である。その夢の実現に高度医療技術を進めるのには賛否がある、と。


そしてこう結んでいます。


人間は老いの苦しみから完全に解放されるのがよいのか。あるいはそれに向き合ってこそ生きる意義があると考えるか。これもまた高度医療がもたらした古くて新しい悩みである。


これを読んで色々考えさせられました。話はそれますが、私の親の介護の体験です。

まわり(家族)の想定以上に長寿を過ごす親を気遣い、住み慣れた家では過ごせなくなる現実に直面し、親にとって豊かで健やかにその人生を全うするにはどうすることが最良なのか、迷い、悩み、決断しなければなりませんでした。

私はこの体験をとおして、これからは私も含め、各々が自身の老後を、覚悟を決めて「デザインする」ことが常識の時代に入ったと感じます。そのデザインはその人の価値観や人生そのものが込められるでしょう。高度な医療技術を選択したり、あるいは自然のままを受け入れたり。そしてそれは時折、修正されることもあるでしょう。その「準備」をまわりの家族や親しい人に伝えておくことが「安心な長生き」につながるのではないかと考えます。


人生100歳時代は、社会の「負(ふ)」になるのではなく、「寿(ことほ)ぐもの」であってほしいと願います。