待望される新知見 ~令和の試練 完~

最終更新: 2日前



5.14、39県で緊急事態宣言の解除が出されました。3密を守りながらの解除です。

先日、友人から新型コロナウイルス(以下、コロナ)について食品化学新聞(5.7号掲載)の面白い記事を教えていただきました。山本哲郎氏(㈱TTC代表取締役社長)が「免疫グロブリンA(IgA)からみた新型コロナウイルス感染リスクの可能性」を発表たものです。

山本氏は、証明されていなので正しいか間違えているか分からないと前置きしながらも、粘膜免疫の主体である分泌型免疫グロブリンA(s-IgA)について解説しています。(IgAはIgAとs-IgAがあります。)

興味深い内容なのでご紹介します。(以下は、記事を筆者の解釈で要約したものです。)

                  ☆ s-IgAにおいて各種アレルギー疾患者(スギ花粉症、通年性鼻炎、アトピー性皮膚炎、喘息)と健常者を比較すると疾患者の数値が有意に低く、スギ花粉症患者はインフルエンザ感染率が予防接種の有無にかかわらず健常者より有意に高いことも分かりました。s-IgAは上気道から侵入する細菌やウイルスに結合し、凝集させ排泄する。また毒素や細菌由来の酵素等と結合して無毒化します。 本題に入りますが、コロナの感染者について、世界中の感染と日本の感染状況の違いを人種、民族的な相違に起因するのではないかという仮説を基にIgA欠損症の調査を開始しました。IgA欠損症は、IgG、IgMは健常者と同レベルであり、通常は無感染で生活を送っていますが、一旦ウイルス等で気道感染が起こると、その2~3割が重篤な症状を呈することが最近の研究で判ってきました。IgA(IgA及びs-IgAの総称)欠損症に関して人種に差があるか、その国別の比率結果が驚くべき内容でした。例えば、調査されている範囲では1人の発症比率はアラビア半島143人に1人、以下同じく、スペインは163人、ナイジェリア252人、イギリス875人、ブラジル965人、アメリカ223~1000人、中国2600~5000人、そして日本は14840~18500人。つまり白色および黒色人種は日本人に比べて、数10~100倍近くも多くのIgA欠損者が存在し、あたかも今回のコロナの爆発的感染パターンとよく相関しているように思われます。なお、中国人は欧米人と日本人の中間にあたります。 ちなみに、日本人で何らかのアレルギー症状をもつ人の割合は3~4割程度でこの人たちはIgAが低く、それ以外の人は半々、65歳過ぎになるとIgAが減少し、感染リスクが高まり注意が必要です。

(山本氏は以下のことばで締めくくりました。) これからもコロナ禍はしばらく続くことが予想されますが、IgA研究者は他の免疫研究者に比べて著しく少なく、気道感染の重要な防御因子のIgAについて、これを機会に多くの研究がなされ、感染防御に関する新しい知見が得られることを心から願っています。                   ☆ 今、世界ではコロナ禍の終息に向けて様々な模索がなされています。日本は国民が新しい生活様式を身に着け、経済が正常化するのは早ければ2023暮れ頃との試算もあります。筆者も長丁場を覚悟をし、IgAの研究をはじめ新しい知見に大いに期待したいと思います。


外出自粛期間、令和の試練と題してコロナ禍について色々と私見等を述べてきましたが、一区切りをつけ、最後に、山中伸弥氏(京都大学IPS細胞研究所所長・教授)の言葉を紹介します。 「新型コロナウイルス、この未知なるウイルスについて謙虚であれと思います。新しいウイルスですから、今までの思い込みや考えにとらわれないで、科学的な知見の修正をして政策を決められる政府に伝えていくことが非常に大切になります。」

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